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> 環境と調和のとれた農業生産の実施状況にかかわる点検シートについて
農林水産省の各種補助事業等で導入されている「環境負荷低減のクロスコンプライアンス」(愛称:みどりチェック)では、各事業の要件として、環境にやさしい 農業のための最低限の取組を実施していただくこととなりました。
「環境と調和のとれた農業生産の実施状況に係る点検シート」の内容をよくご覧になり、過去1年間の農業生産で各取組を実践した方は、交付金申請者は交付金申請書にて、交付金申請をしない方は足利市オンライン申請システムを活用しお届けをお願いします。
環境と調和のとれた農業生産の実施状況に係る点検シート
1 土づくりの励行 堆肥等の有機物の施用等による土づくりを励行しました。 |
2 適切で効果的・効率的な施肥 作物特性や都道府県の施肥基準、土壌診断結果等に則して肥料成分の施用量及び施用方法を 適切にし、効果的・効率的な施肥を行いました。 |
3 効果的・効率的で適正な防除 病害虫・雑草が発生しにくい栽培環境づくりに努めるとともに、発生予察情報等を活用し、 被害が生じると判断される場合には、必要に応じて農薬の使用その他の防除手段を適切に組み 合わせて、効果的・効率的な防除を励行しました。農薬の使用及び保管は、関係法令に基づき 適正に行いました。 |
4 廃棄物の抑制と適正な処理・利用 作物の生産に伴って発生する使用済みプラスチック等の廃棄物について、その削減に努める とともに関係法令に基づき適正な処理を行いました。また、作物残さ等の有機物について利用 及び適正な処理に努めました。 |
5 エネルギーの節減 省エネルギーを意識し、ハウスの加温、穀類の乾燥等施設・機械等の使用及び導入に際し て、不必要・非効率的なエネルギーの消費をしないよう努めました。 |
6 新たな知見・情報の収集 作物の生産に伴う環境に対する影響等に関して新たな知見及び適切な対処に必要な情報の収 集に努めました。 |
7 生産に係る情報の保存 生産活動の内容が確認できるよう、肥料、農薬の保管・使用状況及び農機、ハウス等の電 気・燃料の使用状況に係る記録を保存しました。 |
8 安全な農作業の実施 農機・車両の適切な整備・管理を行い、安全な農作業の実施に努めました。 |
チェック欄 過去1年間の農業生産の実施状況について、環境と調和のとれた食料システムの確立 のための環境負荷低減事業活動の促進等に関する法律(令和4年法律第37号)の趣旨を 理解し、関係法令を遵守して、以上の取組を実践しました。 チェック欄 □ |
(1) 農業者自らが実施状況を点検してください。 (2) 都道府県が、点検シートと同等以上の内容を含む様式を独自に定めている場合において、その様式を用いて農業者が 既に同様に点検を適切に行っているときは、その様式の提出をもって、本チェック欄へのチェックに代えることができます。 |
環境と調和のとれた農業生産の実施状況に係る点検シート
<各取組項目の解説>
「環境と調和のとれた農業生産の実施状況に係る点検シート」の各項目について、取り組んでい ただく内容や環境負荷低減効果について解説します。
農林水産省の各種補助事業等で導入されている「環境負荷低減のクロスコンプライアンス」では、各事業の要件として、環境にやさしい農業のための最低限の取組を実施していただくこととなりました。これまでは「ゲタ・ナラシ」、「コメ新市場開拓等促進事業」、「畑作物産地形成促進事業」を申請する 場合にチェックが必要でしたが、令和7年度からは「水田活用の直接支払交付金」、「畑地化促進事業」 を申請する場合についてもチェックが必要となります。
- 土づくりの励行
堆肥や有機質肥料、緑肥等を活用することや、作物残さ等をすき込むことを励行し、化学肥料 の生産・流通由来の温室効果ガスの排出削減や施肥コストの削減につながります。 - 適切で効果的・効率的な施肥
作物の生育状況や前作の収量、都道府県の施肥基準、土壌診断結果等に基づく施肥設計を励行し、必要な時期に、必要な量だけ施肥を行うことで、栄養分の流出や温室効果ガスの排出の削減とともに、施肥のコスト削減につながります。 - 効果的・効率的で適正な防除
病害虫の発生源となる雑草や作物残さ等の除去、健全種苗の使用、土壌の排水性の改善、適正な栽培密度での管理、抵抗性品種の導入、発生予察情報や病害虫の発生状況を基にした防除の要否判 断、防虫ネット・粘着シートなどの物理的防除、ローテーションでの農薬散布など、様々な手法を 組み合わせて実施するよう励行することで、病害虫の薬剤抵抗性の防止や防除のコスト削減につながります。
また、農薬についてラベルに記載されている適用作物、使用法を確認し、周りに影響の少ない天 候や時間帯を選択して散布を行うほか、散布時に防除衣や保護具を着用することで、農場外への飛 散・流出による農場など周辺環境の生物への悪影響の防止につながります。 - 廃棄物の抑制と適正な処理・利用
農業生産活動に伴い発生するプラスチック製等の廃棄物については、産業廃棄物として適正に処分すること、リサイクル率の向上のために分別と異物除去に努めることなどにより、温室効果ガス の排出や栄養分の流出を削減するとともに、処理コストの低減につながります。
また、作物残さ等については放置すると臭いの発生や有害鳥獣の誘因につながることに留意しましょう。また、すき込みによる土づくりなどを行う際に、有機物に由来する肥料成分の供給を勘案して、 過剰施用とならないような施肥設計に留意することで、適正な施肥につながります。 - エネルギーの節減
不要な照明のこまめな消灯、必要以上の加温・保温の防止、アイドリングストップ等を行い、 不必要・非効率なエネルギー消費を防止するよう努めることで、温室効果ガスの排出を削減するとともに、エネルギーコストを低減します。 - 新たな知見・情報の収集
みどりの食料システム戦略等の理解を通して、農業の環境負荷低減に関連する基本的な取組や技術に係る知見を収集するとともに、自らの経営に関連する環境関連法令を確認することで、環境と調和のとれた持続的な農業経営に向けた意識向上につながります。 - 生産に係る情報の保存
肥料の保管場所の定期的な清掃、直射日光や雨のあたらない場所での保管、農薬の施錠可能な保 管庫への保管を行うとともに、肥料・農薬の使用状況の記録・保存を励行することで、適正な施肥・防除や次期作に向けた化学肥料・化学農薬の使用量低減につながります。また、農場内での電 気や燃料等の使用状況について、伝票保存や帳簿への記録などにより把握することで、不必要・非効率なエネルギー消費の防止につながります。 - 安全な農作業の実施
農業機械の日常点検・定期点検、整備の実施や機械の清掃や作業を行わない場合には動力を切る等、農業機械の適切な管理に努めること、農作業安全に関する研修の受講、また、日頃から作業手 順や危険箇所の確認・共有・改善を心がけることにより、安全な作業環境の確保につながります。
掲載日 令和7年6月2日
更新日 令和7年6月3日