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トップくらしの情報仕事・働く子育て期女性の就労支援(あしかがおしごと研究所)おしごとコラム先輩ママへOG訪問> vol.22 社会福祉法人美明会 特別養護老人ホーム義明苑 (30代・子ども1人・パート)

vol.22 社会福祉法人美明会 特別養護老人ホーム義明苑 (30代・子ども1人・パート)

働きたいけれど、どう動き出せばいいのかわからない… 
育児と仕事が両立できるのか不安… 
足利市にはどんな職場があるの? 
 
そんな悩みを持つママがたくさんいるのではないでしょうか。 
あしかがおしごと研究所では、実際に育児と仕事を両立している先輩ママにインタビューをしに行きます。そこで聞いたリアルな声をお届けすることで、悩めるママ達の背中を少しでも押すことができるといいなと思っています。 
第22回目の「先輩ママへOG訪問」は、社会福祉法人美明会特別養護老人ホーム義明苑(久保田町・社会福祉事業)にパートでお勤めのAさんです。
 
 
 
【社会福祉法人美明会特別養護老人ホーム義明苑Aさんのプロフィール】 
 

  • 年齢 

30代 

  • 社会福祉法人美明会特別養護老人ホーム義明苑に勤めての年数 

2年10か月 

  • 家族構成 

夫、年長(5歳)の子の3人家族 

  • 職種(仕事内容) 

介護福祉士
利用者さんの生活のサポート全般(食事、入浴、排泄の介助。口腔ケア)、新人職員の指導
余暇活動の内容を提案する、記録や書類の作成(介助や活動の記録等) 

おしごと年表
HP1

 

Q. 以前から介護の仕事はされていましたか?また、こちらでの仕事を選んだ理由を教えてください。
A. 初めての就職は地元の病院の看護助手でした。その後、介護職として特別養護老人施設で12年勤務しましたが、子どもが1歳の時に夫の実家がある足利市に引っ越すことになり一旦仕事を辞めました。
引っ越した後もまた同じ仕事をしたいと思っていたところ、家の近くにあった今の職場が新規立ち上げということを知りました。新しく一から作り上げていくことに惹かれ、ここで働きたいと思い直接電話をしました。特別養護老人施設で働いた経験を活かせると考え、今の仕事を希望しました。
実は、面接をした翌週に自分の病気が分かり、就職が半年遅れました。施設長が私の体調を気遣い「待っているよ」と言ってくださったことが「私にも働ける場所があるんだ」と、とても励みになりました。職場には感謝しています。
面接から就職までの半年間は、入院や治療をしていましたが、家にいると孤独感が襲ってきましたが、元気で働けそうな時は働きたいと思っていました。そこで、施設長に相談してみると、私の体調を気遣いつつも気持ちを汲んでもらい、体調が落ち着いているときは月に10日ほどから勤務を開始することが出来ました。私にとっては仕事が心の支えになり、仕事をしている間は病気であることを忘れられました。

HP2

Q. 介護の仕事を選んだ理由を教えてください。
A. 私が10 代のとき、祖父が亡くなりました。伴侶を亡くした祖母はとても落ち込み、どんどんふさぎこんでしまい、家から出なくなりました。もともとは、オシャレが好きで習い事もしている社交的な人でしたので、生き生きとしていた祖母が変わっていく姿を見るのは辛かったです。「何かできることないかな」と考えた時に「デイサービスって聞いたことある!」と思い、直接デイサービスに「祖母を通わせたいんです」と話をしに行きました。
デイサービスに通うようになってから祖母は笑顔を取り戻し、昔の祖母に戻ったのです。「人を笑顔にできるこの仕事すごい!」と感動しました。
そして20歳になる前にヘルパー2級(現在での初任者研修)の資格を取得しました。そこから私の介護職人生が始まりました!高齢者が人と関わることの大切さを実体験から感じています。

 

Q. お仕事の内容を教えていただけますか?
A. 利用者さんの生活のサポート全般です。「3大介護」と言われる「食事、入浴、排泄の介助」はもちろん、利用者さんの残存機能(使える、残っている機能)をしっかり引き出してあげることが大切なので、一人一人に合った介助を考えて職員で共有しています。
他にも口腔ケア、余暇の過ごし方の提案、新人職員の指導をしています。
新人職員の指導はマンツーマンで、一緒に利用者さんのケアを行います。後日、利用者さんの情報や資料を準備し、新人職員と話し合う時間も設けます。毎月、指導者会議を開き、新人職員が不安に思っているところや、研修の進み具合、伸ばしていきたいところを皆で確認をし、共有しています。新人の勉強会の内容は、私に任せていただいているのでその時の課題に応じて、プログラム等を組んでいます。

 

Q. やりがいはどんなところですか?
A. やはり祖母の思い出が原点で、元気になる利用者さんの姿を見ると「この仕事をしていてよかった」と感じます。
あとは、新人職員が成長している姿を見るのも、やりがいを感じます。

HP3

Q. 介護職が初めてのママでも働けますか?
A. はい。私もそうでしたが、介護の仕事には「資格が必要だ」「何も知識がないとできないだろう」と思っている方がいると思います。最初はとても不安だと思います。でも、サポート体制はできていますので安心してください。例えば、勉強会では「基本的な食事介助の姿勢」から学びます。座学ではなく、実際に介助される役もやってもらいます。悪い姿勢で食べると食べづらいことなどが、経験することで分かります。介護職未経験者でも経験者でもその人に合ったステップアップの仕方を考えています。

 

Q. 勤務形態を教えていただけますか?
A. 平日昼間のみの時短勤務です。子どもが生まれる前の職場では夜勤もしていましたが、現在はしていません。「子どもとの時間を大切にしてね、子どもが優先でしょう」と私の希望の勤務形態を快く受け入れてくださっています。

 

Q. 子どもの体調不良の際はどうしていますか?
A. お休みをいただいています。子どもの体調が悪くて休むときも、「子どもを見られるのはAさんだけだよ」と言っていただけます。上司も仲間も私の状況に配慮した言葉をかけてくれるからこそ、私も他の人が休む際にはカバーをし、頑張ろうという気持ちになります。あたたかい職場の雰囲気が働くママとしてはありがたいです。

 

Q. 就職と入園はどちらが先に決まりましたか?
A. 保育園を先に決めてから、就職活動をしました。足利市に引っ越してきた時には知り合いもいなく、情報もありませんでしたので家に近い保育園に決めました。家から職場と保育園が近いのはとても便利です。

スケジュール

 

Q. 1日のスケジュールを拝見すると、朝、お掃除されてるんですね?忙しくはないですか?
A. 仕事は9時00分からにしているので少し余裕があります。1階2階の掃除、洗面所、トイレすべてやってしまいます。家が綺麗だと気持ちがいいので掃除は大好きです。
9時00分からの勤務にしているのは、今はやはり子どもを優先させたいからです。8時00分からの勤務にしてしまうと自分の心の余裕を持てないかなと思いました。朝はずっと動いていて座ることがないですが、私の場合は朝のうちに色々やってしまった方が気持ちに余裕ができます。
作れるときは夕飯のおかずを1品作ってしまいます。買い物は大体週末に済ませておいて、買ってあるものの中から、子どもに食べさせたいものを中心に献立を組み立てています。

 

Q. ほっとする時間を教えていただけますか?
A. 夫の仕事の休みの関係で、週1回平日に21時00分から1時間ほど自由時間があります。ここで録りだめていたドラマを観たりしています。子どもを預けることができなくてずっと1人でやってきたので、今までこういった息抜きの時間はありませんでした。最近できたこの時間は、短くてもとても貴重です。

 

Q. 悩んでいるママに、一言何かメッセージをお願いしてもいいですか?
A. 自分のスタイルに合った仕事や時間を決め、無理をしすぎないことです。仕事と家庭のバランスを崩すと、家族との時間がなくなったり、疲れて心の余裕がなくなったりしてしまいます。追い込みすぎず、自分のライフスタイルをしっかり考えて、夫や家族と話し合っていくことで、仕事を続けていけると思います。
私も久しぶりに働き始めるときは「買い物はいつ行けるのかな」「家に帰って夕食を作るのは大丈夫かな」と不安でした。でも、何とかなります。母は強しです。自分なりの生活スケジュールを把握して、ちゃんと息抜きをする時間を作り、一歩踏み出せば大丈夫かなと思います。最初は不安でも、始めてみるとだんだん自分に合うスタイルが見えてくると思います。

 

[インタビュアー感想]
私はインタビューを通して、Aさんの「仕事や育児にしっかり向き合って、日々を大切に過ごそう」という姿勢を感じました。それは、ご自身の病気の経験から「時間には限りがある」ということを感じているからなのかなと思います。
利用者さんと目線を同じにして明るく話しかけて寄り添うAさんの姿からは、あたたかく穏やかなだけでなく、「介護の仕事が好き」という強い思いが伝わってきました。
職員の腰に負担がかからないようにボディメカニクスの勉強もしたそうです。Aさんの仕事への真摯な思いや、利用者さんだけでなく周囲の職員への情の深さが伝わってきました。

仕事だけではなく、子どもと過ごせる時間も全力で楽しむAさん。夏休み中は子どもが好きな水遊びにたくさん連れて行ったと仰っていて、見せてくださった日焼けの跡が「夏の頑張った育児の勲章」のようでした。

HP4

今回お伺いした「いなほ」さんは新しい施設で、明るく開放的な活動スペースがあり、利用者さんが毎月作成するという貼り絵や、藤の花が飾られていていました。職員と利用者さんが楽しく触れ合う姿をたくさん見ることができました。

HP5

仕事を始めようと思ってから一気に頑張ろうとしたり、無理をしたりすると、どこかにしわ寄せが来てしまいます。働いた後の生活もイメージすることと、時間にも少し余裕を持たせること、自分の息抜きの時間もしっかり取ることで、働くことが前向きに思えて「はじめの一歩」を踏み出せるとインタビューから感じました。

 

【企業情報】 
社名社会福祉法人美明会特別養護老人ホーム義明苑
設立1997年 
従業員数302人 
住所栃木県足利市久保田町1223番地
TEL0284-73-2020 
ホームページ  http://www.mimeikai.com/
取材先義明苑いなほ(足利市久保田町) 
インタビュアー:あしかがおしごと研究所協力メンバー橋本千恵
 
掲載の内容は2023年9月現在のものです

 


掲載日 令和6年1月10日 更新日 令和6年4月19日
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