vol.14 大生建物株式会社(子ども2人・パート)
働きたいけれど、どう動き出せばいいのかわからない…
育児と仕事が両立できるのか不安…
足利市にはどんな職場があるの?
そんな悩みを持つママがたくさんいるのではないでしょうか。
あしかがおしごと研究所では、実際に育児と仕事を両立している先輩ママにインタビューをしに行きます。そこで聞いたリアルな声をお届けすることで、悩めるママ達の背中を少しでも押すことができるといいなと思っています。
第14回目の「先輩ママへOG訪問」は、株式会社大生建物(本城2丁目・建築業)にパートでお勤めのAさんです。
【株式会社大生建物 Aさんのプロフィール】
- 大生建物に勤めての年数
4年8か月 - 家族構成
実父、実母、17歳、11歳の子の5人家族 - 職種または仕事内容
広報、マーケティング、広告制作、顧客管理、SNS・HP管理、イベント企画、住宅のメンテナンス
Q. 以前はどのようなお仕事をしていましたか?また、現在の会社に就職したきっかけを教えてください。
A. 美術系の学校を卒業し都内のデザイン会社で12年くらい出版系デザイナーをしていました。退職後は10年間専業主婦でした。地元に戻り編集者の仕事なども経験しました。上の子どもが中学1年生になった際に、これから更にお金がかかるという懸念から再就職を考えました。
再就職では、収入面と福利厚生を条件に職場を探しました。友人からの「パソコンができる人を探している社長さんがいる」という情報がきっかけで大生建物に就職しました。
Q. 下のお子さんが1歳で就職したときは、就職と入園はどちらを先に決めましたか?
A. 保育園を先に決めました。以前住んでいたところは激戦区だったので、調べたり実際足を運んだり情報を持つことの大切さを理解していました。まず、保育園情報をピックアップしておいて、その後仕事を探しました。園を選ぶ際には「自分がどういう風に子育てをしたいのか。どこにこだわりたいのか」を考えて決めました。
Q. お子さんの体調不良の際はどうしていますか?また、お休みは取りやすいですか?
A. 子どものことで休みを取るときは余程のことがない限り休めます。社長がLINEを導入してくださったので、子どもの体調が悪く急遽休みをいただく時も連絡しやすいです。
急ぎの仕事があっても、パソコン、タブレット、電話があれば自宅でできてしまいます。現場に行かなくてはならない仕事やお客様とのアポイントがあるときは、他のスタッフにカバーしていただいています。普段から報告、連絡を密に連携して働いている職場なので、急に休む時も引継ぎがスムーズです。
また、私以外のスタッフは子育ての先輩で「子どもとの時間は今だけだから」と理解してくださいます。休むことでクレームや嫌な思いをしたことがなく、恵まれていると思います。
Q. 仕事内容を教えてください。
A. 入社当初は集客の仕事でWebやポスティングの広告を作成していました。私の場合、これまでのデザイナーや編集者として働いた経験が、チラシをデータから作ったり、原稿を起こしたりすることに繋がりました。現在では広報、マーケティング、顧客管理、SNSやホームページの管理、イベントの企画、住宅のメンテナンスも行っています。
仕事が多岐にわたっているのは、それぞれの仕事につながりがあるからです。例えばSNSの管理では、SNSを複数活用し、どんなふうに文章を書けばお客様に興味を持ってもらえるのか、どれだけのお客様が見学会に来ていただけるかを考えています。
でも建築の知識がなかったので、お客様に響く広告がどんなものか現場を経験しないと分かりません。現場を知るために住宅のメンテナンスに行き、お客様が家にどんな思いを持っているかをお伺いします。パソコンでの仕事と現場の仕事はベクトルが違うので大変ですが、両方経験することでより良い仕事ができています。
Q. 働いてよかったことは何ですか?
A. 皆で足並みを揃えて「1つのチームとして1つの事業をやっていく」という経験から時間を管理することの大切さを学べたことです。
社長からは常に「時間は有限だ」と言われます。職場は従業員数が7名で、それぞれが仕事をするうえでスケジュールを組み、その情報を共有しています。周りがお互いの仕事の状況を理解し、何かあったときには助け合うことができるからです。「時間を意識して仕事をする」ことで効率も上がり、家事、育児にも活かせていると思います。
Q. 日々、頑張るための秘訣はありますか?
A. 好きなことしかやらない日を年間で1日でも作るようにしています。そうすることで「このために頑張ろう」と思えます。日常から離れることが大切で、人それぞれなんでもいいと思うのですが「推し」はいくつもあったほうが頑張れます!
Q.働き始めることに悩んでいるママにメッセージをお願いいたします。
A.最初の就活時は10年ものブランクがあり、引っ越しで環境も変わり、小さい子どもも抱えていました。社会につながっていけるか、働けるかどうかが不安で、過去仕事をしていた自分が全く別のものとしか思えなかったので、悩めるママさんの気持ちは本当によく分かります。
でも、一歩踏み出してみたらそんなに心配することはなかったと思いました。
一歩踏み出すと、思っていた不安は8割方消えます。不安の8割は想像でしかなく、実際に起きるかどうか分かりません。まず最初の一歩を踏み出してみよう。具体的な心配は1つずつ解消していけば良いと思います。もし間違ったところに着地してもその先、最適な分岐に進んでいけば良いですから。
そのためにも、最初は自分がやりたいことや希望する条件の30%くらいのところで考え、少しずつ寄っていくのが良いと思います。あまりに階段が高いと一歩を踏み出せません。
少人数の職場は1人欠けたら仕事が回らないイメージでしたが、「もしも」に備えて余裕を持ってスケジューリングをして、上司や同僚に報告・連絡・相談することは遠回りなようで実は最短で仕事ができる道だと思いました。
男の子2人のママならではの食事事情や、反抗期など、お子さんたちのお話を伺う中で「子どもはいずれ巣立っていく。嬉しくもあり寂しい」という言葉に、子どもとの何気ない日常も、今は楽しんで過ごしたいと思いました。
心に響く言葉をたくさん伺えたインタビューでした。
【企業情報】
社名:株式会社大生建物
設立:1971年
資本金:3,000万円
従業員数:7人
住所:栃木県足利市本城2丁目1901-18
TEL:0284-42-6670
ホームページ:https://taisei-sc.jp/
インタビュアー:あしかがおしごと研究所 協力メンバー 橋本 千恵
掲載の内容は2022年8月現在のものです