サクラ被害多数!特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」の被害拡大防止にご協力ください!
平成28(2016)年7月28日、足利市鵤木町の渡良瀬川左岸土手付近のクヌギの木で、外来種の『クビアカツヤカミキリ(以下、「クビアカ」という。)』が市内で初めて発見されました。
クビアカは、その幼虫がサクラやウメ・モモなどの生木に食入し加害することで、樹木を衰弱させてしまいます。
そのような被害が拡大していることから、クビアカは平成30(2018)年1月に、「特定外来生物(生態系や人の生命や・身体、農林水産業へ被害を及ぼすもの)」に指定され、防除の対象となっています。
市内では、令和3年度に学校や公園、街路樹、民家の樹木から1,602本の被害が確認され、なかでもサクラなどへの被害が拡大しています。
今後、クビアカの被害拡大を防ぐためには、市民の皆さんの成虫駆除対策が必要です。
クビアカ成虫の飛散期は6月から8月です。自宅や近所などで成虫を発見した場合は、成虫を捕殺してください。
【また、サクラ、ウメ、モモ等のバラ科樹木から木くず(フラス)が出ていたら、ご連絡ください。現地確認及び防除の仕方を説明に伺います!】
※基本的な防除方法についてはこちらをご覧ください。(新しいウィンドウが開きます)
クビアカ防除は、市民の皆さんの力なくしては、成し得ません。
「クビアカみっけ隊」という市民防除ボランティアがございますので、ご興味のある方は下記ページでご確認ください。
特定外来生物クビアカツヤカミキリについて
- 原産地:中国、朝鮮半島、ベトナム等
- 体長:2.5~4cm
- 特徴:成虫は全体的に光沢のある黒色で、胸部(首の部分)が赤い
- 生態:幼虫は3年程度樹木内部を食い荒らし、成長します。3年目の5月上旬からさなぎに、6月上旬に成虫となり外界に飛び立ちます。成虫の寿命は4カ月程度。成虫は基本的には何も食べず繁殖行動を続け、樹皮の割れ目等に産卵します。卵は10日程度で孵化します。
- 寄生木:サクラ、ウメ、モモ、スモモ、ハナモモ、プラム、アンズ、プルーン、アーモンド等バラ科樹木
※幼虫は、基本的に表皮沿いを舐めるようにして食害します。そのため、表皮をはぐと幼虫を発見できることがあります。
剥いだ後の表皮には、ゆ合材(カルスメイト等)を塗って保護処置をすることをお勧めします。
確認・防除方法
確認方法
通常の管理の範囲内でフラスと呼ばれる木屑や糞が確認された場合、クビアカの発生が疑われます。
樹木から排出されたフラス(左)、フラスの拡大写真(右)
成虫を見つけた場合
成虫を見つけた場合は、踏みつけるなどして捕殺してください。成虫捕殺が、被害拡大抑止の大きな手助けとなります。
フラスを見つけた場合
クビアカが排出するフラス(木くずのようなもの)を見つけた場合は、千枚通し等をフラス排出孔に差し込み薬剤注入するとともに、成虫の拡散防止及び新たな産卵を防止するため、成虫の産卵時期にあたる6~8月に、ネット(防風ネットとして利用されているもの、目開き4mm以下)の樹幹への巻き付けにご協力ください。
なお、複数の食入孔や成虫脱出孔(楕円形の穴)が確認された樹木については、枝が枯死していないかを確認してください。もし、枯死している場合は、落枝・倒木の危険性がありますので、成虫が拡散しないような措置(ネット巻き)を取った上で、伐採等を検討してください。
※ただし、ネット被覆をしたら定期的なネット内の成虫確認をして、つぶすことが基本となります。
被害木から成虫が拡散しないようにネットを巻いた状況
防除スケジュール
4月:フラス排出孔への登録薬剤による薬剤注入(千枚通し等で排出孔を表皮にそって穴を掘り注入)
5月~8月末迄:成虫飛散防止(寄生防止を兼ねる)のためのネット被覆
9月~3月迄:フラス排出孔への登録薬剤による薬剤注入(千枚通し等で排出孔を表皮にそって掘り注入)
登録薬剤
薬剤を使用する場合には、環境政策課へご相談ください。
防除対象とした薬剤(足利市で使用している薬剤)
- 簡易スプレー 園芸用キンチョールE(サクラに使用可能) ホームセンター等で購入可
- 簡易スプレー ロビンフッド(ウメ、モモ等食用の樹木またサクラにも使用可能)
- 樹幹注入薬剤 ウッドスター(サクラのみ使用可能)
- 樹幹散布薬剤 アクセルフロアブル(サクラ、ウメに使用可能)
※ロビンフッド、ウッドスター、アクセルフロアブルは、「JA足利 経済課:上渋垂町(営経プラザ内)」や「市内で農薬を取り扱っている販売店等」で購入可
その他注意すること
- 伐採した樹木については適切に処理をしてください。
- 適切な処理方法について(必ずご一読ください!)
- クビアカによる加害が進むと、枝が落ちたり、倒木等による人的被害が発生するおそれがあります。
- 枯死した樹木を安易に移動させると、クビアカが拡散してしまう可能性もあり、被害の拡大につながるので注意が必要です。