織姫神社 社殿・神楽殿・社務所・手水舎(おりひめじんじゃ しゃでん、かぐらでん、しゃむしょ、ちょうずしゃ)
- 社殿
鉄筋コンクリート造の建物で、長林寺本堂の設計でも知られる建築家の小林福太郎氏によって設計されました。
織姫山の中腹に建築された社殿は、中央の拝殿両側に翼廊(よくろう)を配し、朱色の建築が緑の山並みに映え、ひときわ鮮やかに眼に残ります。
社殿は、宇治の平等院鳳凰堂を模したとされ、「陸の竜宮城」とも称されていました。
足利織姫神社は足利の織物産業を信仰の面から支えてきた存在であり、当時の最先端の技術を凝らした建築の素晴らしさに加え、本市の近代化を語るうえで欠かせない文化的・産業的遺産です。
主祭神は「天八千々姫命(あめのやちちひめのみこと)」「天御鉾命(あめのみほこのみこと)」の二神を勧請して祀っており、近年は、産業振興と縁結びの神社として、多くの参詣者に崇められています。
- 神楽殿(かぐらでん)
社殿地に上がる大階段前の西方に位置します。
桁行6.2m、梁間3.8mで入母屋造り、銅板葺の木造平屋建てで、低い亀腹上に土台を回し柱が立っています。
軒は一軒疎垂木とし、舟肘木で桁を受け、縁に高欄を回しており、壁は横板羽目です。
社務所と共に社殿地の下の平地の主要素になっています。
- 社務所
木造平家建てで一部地下の階があります。
入母屋屋根、杮葺風銅板葺で、地階の一部は鉄筋コンクリート造です。
玄関部分は虹梁に大瓶束を置き、頭貫、板蟇股、柱上部は大斗、絵様肘木が入っています。
木鼻には猪目形の彫りがあります。
格天井、壁が腰部分縦板張り、上部漆喰壁、袖壁には菱格子が入ります。
床は布敷風に目地を入れた洗い出し仕上げで、2段の式台がついています。
上段が一枚板、下段が切り目板張りです。
廊下は杮葺風銅板平葺きで、柱間を6尺とし、長さは4間、下見板張りに木製格子がつく引き違い窓に漆喰仕上となっています。
- 手水舎(ちょうずしゃ)
鉄筋コンクリート造の切妻屋根、杮葺(こけらぶき)風銅板平葺きです。
手水舎とは参拝者が身を清める為に手水を使う施設の事です。