緑町配水場 水道山記念館(旧事務所)・配水池・接合井・計量室(みどりちょうはいすいじょう すいどうやまきねんかん きゅうじむしょ はいすいち せつごうせい けいりょうしつ)
水道山記念館
配水池
接合井
- 水道山記念館(すいどうやまきねんかん)
建築面積 199.58平方メートル(60.37坪) 延床面積 199.58平方メートル(60.37坪)
建物は眺望に配慮し東面しています。
木造平屋切妻屋根洋瓦葺きで、屋根は茶色施釉(せゆう)のフランス瓦葺で三角形のドーマー窓が2カ所についています。
外壁は細石洗い出し仕上げ、腰部分が豆砂利洗い出し仕上げになっています。
窓は欄間のついた木製ガラス窓で、木部はペンキ仕上げとしています。
内部の仕上げは、貴賓室は床がカーペット敷きで壁及び天井が漆喰塗り、その他は床がカーペット敷き、壁が漆喰塗り腰縦板張り、天井が漆喰塗となっています。
雁行型の平面構成をもち、北東隅の貴賓室が昭和9年(1934)の天皇陛下行幸の際に増築された部分です。
玄関の右手に事務室、続いて応接室、左手に宿直室・湯沸室・便所・浴室などがあります。
昭和初期のコロニアル風の建築です。
- 配水池
建築面積1,606.73平方メートル(486.04坪)
足利公園頂上の地中に埋もれた鉄筋コンクリート造の配水池に重厚なゼツェッション風の意匠をもつ保守・点検入口棟と水位計室を持っています。
広さ約60m×27mの配水池上部は芝生により緑化され、公園の景観に合わせてあります。
昭和5年12月に竣工し翌6年4月より配水が行われました。
当時、足利市の人口は43,000人でしたが、第1期予定給水人口55,000人、第2期80,000人を目標としました。
当初は120,000立方尺(約3,340m3)であった配水池を、水道部の資料によれば、昭和28年から31年にかけて、旧配水池に隣接して北東側にもう1基を増築し、現状の規模(全容量で5,100m3(1,700m3×3基))、水深3.6mが完成しました。
なお当時の1日1人の給水量の10時間分の貯水量を有し、その豊富な水量は火災時の消火にも効果がありました。
- 接合井(せつごうせい)
建築面積 43.47平方メートル( 13.15坪) 延床面積 43.47平方メートル( 13.15坪)
配水池と同時期の昭和5年(1930)に、南側に隣接して造られました。
今福浄水場で集水・送水された水を受ける施設で、受けた水を配水池に送ります。
配水池と同様に鉄筋コンクリート製の平屋造りでゼツェッション風のデザインになっており、陸屋根、細石洗い出し仕上げです。
旧塩素殺菌室があります。
- 計量室
建築面積 4.00平方メートル(1.21坪) 延床面積 4.00平方メートル(1.21坪)
昭和5年(1930)の竣工時に完成した施設で、陸屋根、細石洗い出し仕上げ、ゼツェッション風の鉄筋コンクリート造の平屋の建物です。
※通常非公開となっております