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巖華園庭園
本庭園は、江戸時代後期の著名な南画家、谷文晁が作庭し、その弟子、渡辺崋山が命名したと伝えられる。
西側山麓から伸びるチャートの岩盤斜面を活かしたものであり、おおきく頂上部・斜面部・山裾部の3つから地割りが構成されている。
頂上部は石組みによって仮山(築山)を設け、祠を祀って自然への畏敬の念を示すと共に、眺望を楽しむために四阿(あずまや)を建てている。
斜面部には岩で多数の石組みをなし、高低差を利用して落差の大きい滝を構える。
山裾部は池を掘り、建物から観賞する庭園とするとともに、山裾の排水を処理し、居住環境の向上を考慮している。
とりわけ、山麓に露頭する自然の岩盤・岩塊を取り入れた仮山(築山)はその名に示すように巖の華の造形を成して独特である。文人が愛した中国の山水画に描かれた風景の雰囲気を模したところに特徴がある。
作庭当初の意図との関係は定かではないが、園内の随所には、近江八景や甲斐の猿橋、厳島など、日本各地の名勝地も見立てられている。
掲載日 令和5年2月1日
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