【Jターン】足利市へ移住したCome in 家fe maze maze店主 鈴木さんへのインタビュー
地方へ移住し、自分のお店を構えたい人。
それも、空き家や古民家を自分でリノベーションしてお店を開きたいと
考えている人は多くいるのではないでしょうか。
今回は約4年前に都内から足利に移住し、
空き家 (賃貸物件) をリノベーションして、
カフェ「Come in 家fe maze maze」を開かれた店主の鈴木信行さんに
お話を聞いてきました。
-----------------------------------------------------------------------
プロフィール
- 群馬県出身
- 移住前は都内の和食料理店などに勤務
- 学生の頃に来ていた足利に印象があり、足利が移住先候補となったそう。
Q. なぜ空き家をリノベーションしてお店を開こうと思ったのですか?
A. 自分の思い描いたお店を開きたいと考えていたからです。
空き家のリノベーションであれば、自分の力で、やりたいお店をできると考えて、それでまず物件を探すことにしました。
Q. 物件選びで大切なことはありますか?
A. 大家さんと話が合うかがポイントだと思います。ここは賃貸物件なのですが、ここの大家さんは基本的には自由にリノベーションしていいと
おっしゃってくれたので、お店を自分の思い描いたような形に出来ました。
ただ、大家さんと話が合わないとお店作りは少し難しくなると思います。
Q. 大家さんと話すうえで工夫した点はありますか?
A. お店の内容を具体的に話すことを心がけました。図面をひろげて「このスペースにはカウンターを設置したい」と説明したり、「外壁はこの色にしたい」と実際にその色で塗られたサンプルを大家さんに見せながら説明したりと、具体的に説明することを心がけていました。
Q. 鈴木さんは自分でリノベーションをされましたが、自信はありましたか?
A. 自信というか、やはりどこまでのレベルを求めるかだと思います。
自分で行う分、業者さんほどのレベルにはなかなか出来ませんが、
それでも自分が許容できるのであれば問題はないと思います。
今の時代、Youtubeなどで勉強することはできると思います。
それにいっぺんにすべてを完成させようとしないことが大切だと思います。
開店までに3か月くらい工事して、オープンしてからは4年ほど経ちますが、
まだまだ完成していないところはあります。
変更したいところは今でもあります。
Q. リノベーションで苦労した点はありましたか?
A. 排水回りやガス回りに苦労しました。
そもそも備わっていた下水やガスのパイプでは、サイズが合わなくて、
カフェをするためには取り換える必要がありました。それが少し大変で。
取り換えること自体大変なのですが、空き家ということもあってパイプが朽ちて使えそうになかったんです。
それで庭から掘り起こして再度パイプをつなぎなおす必要があったので
大変でした。
Q. リノベーションで楽しかった点はありますか?
A. 様々な発見があったのが楽しかったです。虫が大量にいることや、庭の管理をしているのですが、草木ってこんなに早く伸びるのかという発見があってとても楽しかったです。
Q. 足利でお店を行うときに意識していることはありますか?
A. 都内より足利は人の数が多くないので、お客さんに「このお店に行こう」と思ってもらう必要があるかなと思います。そのためにどんな人でもお店に来てもらえるような対応力であったり、柔軟性、をもって営業する必要があるのかなと思います。
このお店、最初は「山」をテーマにしていたんですよ。
お店の裏も山ですし。
でも、食べに来てくださるお客さんからは「海の家でご飯食べているみたい」とよく言われてきました。
それで考えるようになって。お客さんはそう思っているのかと。
それならと思ってお店のテーマを「海」に変えたんです。
「海」と「山」
テーマとしてはかなり違いますが、
お客さんの意見も参考に柔軟に変更したそうです。
Q. 今後、足利などの地方へ移住し、空き家・古民家に自分のお店を開業したい人にアドバイスはありますか?
A.矛盾しているかもしれませんが、
「やりたいことの目標」と「人に合わせられる柔軟さ」の
両方を持つことが大切なのではないかと思います。
空き家・古民家を使用してお店をやる以上、そのお店でやりたいことは
大家さん (所有者) に説明する必要があるので持たないといけないと思います。
ただ、やりたいことをやるだけでなく、
人に合わせられる頭の柔らかさも必要だと思います。
お客さんが入りやすいお店にするためにも、
自分の夢や理想を打ち出すだけではなく、お客様の意見をくみ取れるような
そんな柔軟性を持つことも大切だと思います。