【Uターン】「焼きたて和菓子 一菓」 店主 村田さんへのインタビュー!
歴史ある街並みと、ゆったりとした時間が流れるこの場所で、焼きたてにこだわるお店
「焼きたて和菓子 一菓(いちか)」を営む店主の村田 千聖さんに情熱あふれる素敵なお話をたくさん
伺ってきました。
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プロフィール
- 足利市出身
- 東日本製菓技術専門学校卒業
- 東京都「本郷三原堂」・群馬県「微笑庵」にて9年間修業を積まれ、足利市へUターン

「30歳までに自分の店を」
村田さんは、足利市内の高校を卒業後、製菓の専門学校へ進学されました。
その後、「基本的な技術をしっかり学びたい。技術を学ぶなら東京で。」という漠然とした思いのもと、
地元足利を離れ東京へ。
当時、求人は出ていなかったようですが、老舗の和菓子店「本郷三原堂」へ飛び込みで入社を希望した
そうです。
村田さんのやる気と熱意が通じ、そこから5年間修業を積まれました。
その後、群馬を代表する名店「微笑庵」で、さらに4年間修業。
高校生の頃から、「30歳までに自分のお店を持ちたい!」
「お店を出すなら地元足利で」と心に決めていたそうです。
そしてその想いを胸に努力を重ね、見事29歳で独立、開業を果たした村田さん。
思い描いた夢を、地道な修行と挑戦で積み重ね、かたちにしたその歩みは、心から素晴らしいと
感じました。

-焼きたてを届けたい-
お店の最大のこだわりは、“焼きたて”。
一般的には少し寝かせてから提供することが多い焼き菓子ですが、出来立てを味わえるのが魅力です。
「出来たてならではの香りや食感を味わってほしい。」と村田さん。
どら焼きの生地が、銅板の上でふっくらと焼き上がる様子を目の前で見ているだけでも、さらに食欲をそそられますよね♪
中のあんこも自家製で丁寧に炊き上げており、粒あん・こしあんに生クリームやクリームチーズナッツなどのトッピングも出来るそうです。
また、朝焼きカステラは、焼成中に3回“泡切り”という繊細な工程を経ているそうです。
「そのまま焼くと、下は目が詰まり、上はスカスカになってしまうんです。空気の入り方を均一にするために、深さや力加減を変えながら3回行います。」
一度の仕込みで約100個分。焼き上げまでには約2時間を要するそうです。
朝5時起きで仕込みが始まると伺い、「“焼きたて”への思いが、手間を惜しまない職人の姿に表れている
なぁ。」とただただ感服です。

-地元に支えられた信頼の輪-
地元での開業に、不安はなかったかを伺いました。
「地元での開業が夢でしたし、ありがたいことに地元に残っている同級生も多く、地元のイベントに参加したり、町内の集まりに参加したりしながら、少しずつコミュニティを広げていけたので不安はなかったです。」と教えてくださいました。
“地元に根づいている”からこそ、地域の方々との絆も自然と広がり、それがお客様からの確かな信頼へと結びついているのだと感じました。

-お店の看板クマがつなぐ会話-
お店のモチーフは食いしん坊な“木彫りのクマ”だそうです。
木目を基調とした店内に合わせて、木彫り風のデザインに仕上げてもらったクマですが、
時々、トラに間違われたり(笑)
最初は、クマに見えないのでは・・と不安もあったそうですが、今では“看板のクマが気になって”と
来店される方もいらっしゃるそうで、お客様との会話のきっかけになっているそうですよ。
インタビューをさせていただいた私も、最初はトラだとおもっていました(笑)
店内に並ぶ素敵なクマグッズの多くは、お友達やお客様からの贈り物だそうです。

-開業1年目と2年目の変化-
「来る日も来る日も仕事に追われていました。」
開業1年目は、慣れないことだらけで慌ただしい毎日だったそうですが、2年目に入り、少しずつ余裕が生まれてきたようです。
「今は、より丁寧に商品や、来てくださるお客様にも向き合いたいと思っています。
また、いい意味で現状維持が目標です。」
スタッフは現在4名。
“楽しく、気持ちよく働ける環境”を大切にしているそうです。

-SNSについて心がけていること-
「おいしいものを作るのは当たり前。そのうえで、どう感じてもらえるか。」
SNSが当たり前の時代ですから、嬉しい言葉もあれば、時々厳しい声も届くそう。
しかしそういった声にも「真摯に向き合うことで、改善できたこともたくさんあります。」と
前向きな村田さんの表情がとても印象的でした。

-移住や開業を考えている方へアドバイス-
「準備には余裕を持つことが大切だと痛感しました。見積もりを取ったり、業者さんと打ち合わせをしたりと、想定以上に時間や労力がかかるものです。ギリギリで動くと負担が大きくなるので、スケジュールには十分な余裕を持って進めることをおすすめします。
足利市は、程よく自然がありながら、生活に必要なものはしっかり揃うバランスの良い街です。
観光地としての魅力もあるため、お店を始める場所としてもポテンシャルを感じています。
私はあえて繁忙期の秋に合わせてオープンしましたが、忙しい時期に飛び込んでオペレーションを鍛えるのも一つの方法かもしれません(笑)。」と、とても具体的なアドバイスをいただきました。
-今後の目標-
将来的な拡大よりも、“今の規模感を大切に”。
「この場所で、“一菓専心”を掲げた通り、一つ一つを丁寧に手作りし、出来立てのお菓子をお客様に
届ける。それが変わらない今の目標です。」
キッチンカーへの挑戦も、いつかは——。
足利というまちで、自分らしいありかたを守りながら、少しずつ前へ進む。
焼きたての香りとともに、その挑戦は今日も続いています。







