かなふり松のデザインマンホールについて
関ヶ原の戦いの際、徳川家康の本陣に参陣した庠主(足利学校の校長先生)が家康から直筆の
丸に学の字が書かれた旗をもらったという記録があることや、足利学校では易経や兵学、医学、
天文学などが教えられ、国宝に指定されている易占いの本が伝わることから、開運大吉や学業
成就を表す卦が選ばれ、マンホール蓋のデザインができました。
史跡内に設置するため、周りの石畳の色になじませるように着色されています。
蓋の中央には、徳川家康から足利学校の庠主へ贈られた旗に記されていた○に学の字。
ただし旗が現存しないため、足利学校中興の祖、上杉憲実の字を使いました。
その背面には、学徒が読めない字などを紙に書いて枝に結ぶと、ふりがなや注釈が付けられていたという伝説が残るかなふり松が覆い、外周は開運大吉や学業成就のほかに「水が流れるように物事が良く進む」という意味のある易占いの卦が取り囲んでいます。
この蓋にちなみ、公共下水道をいつでも快適に使ってもらえたら嬉しいです。
かなふり松の部分は、マンホール蓋としては異例の繊細な線で表現されており、職人技が生かされています。
また、松葉のデザインには漢数字の『五』が隠されています。見つけたら、指でなぞると「五を書く」=「ごをかく」=「合格」と、合格の願いを込めることができます。
丸い形のマンホール蓋は、どのように向きが変っても穴に落ちてしまうことがありません。
蓋の上に乗った方が『落ちない』ので、合格や様々な願いをデザインに込め、表面の凸凹比を50%にして『滑らない』ようになっています。
史跡足利学校を訪れたお客様が、蓋に乗って、触れて楽しんでいただくとともに、この地を訪れた方が幸多かれと願っています。
“下水道のマスコットスイスイ”