決定しました!令和6年度(第39回)足利市建築・景観賞
足利市建築・景観賞は、足利の歴史・文化、自然と人が調和し、心地よさを実感できる都市を目指し、都市環境の資質の向上及び都市景観に対する市民の皆さんの意識の高揚を図るため、良好な景観を創出する建築物、工作物、まちなみ及びまちづくり団体を顕彰するものです。
この賞は、昭和58年に創設された「建築文化賞」の名称を、平成23年度から改めたもので、まちなみ景観部門とまちづくり部門を設置し、今年で39回目を迎えます。
本年度は、建築・景観賞に建築文化部門1件、まちなみづくり部門3件を決定しました。また、建築文化部門より建築・景観奨励賞を2件決定しました。選定に当たっては、足利らしい魅力ある景観に加え、地域の特性や周辺環境への配慮などを評価の基準といたしました。
建築文化部門 建築・景観賞
スリーボンドファインケミカル栃木工場
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所在
県町206-24 -
完成年月
令和4年11月 -
受賞理由
あがた駅南産業団地内に新設された工場建築です。外壁と屋根が一体化した特徴的な外観は、「赤城おろし」と呼ばれる地域特有の“からっ風”を受け流し、建築物への負担を軽減させるために考案されたものです。機能性に優れた洗練された形状であり、意匠の面でも特異なファサードを構成しており、産業団地において一際目をひく建築物となっています。無機質になりがちな工場建築において機能性とデザイン性を兼ね備えた優れた建築物であり、景観形成の向上に寄与するものであると評価されます。 -
建築主
スリーボンドファインケミカル株式会社(神奈川県相模原市緑区大山町1-1) -
設計者
株式会社竹中工務店木村哲也齊藤佑樹河野勝利(東京都江東区新砂1-1-1)
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施工者
株式会社竹中工務店(東京都江東区新砂1-1-1)
まちなみづくり部門 建築・景観賞
大岩山天空西公園天空テラス
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所在
大岩町570 -
完成年月
令和5年 -
受賞理由
大岩山は日光連山の南端に位置し、山頂にほど近い大岩山天空西公園内に所在する天空テラスからは、足利の美しい自然景観や都市景観を俯瞰することができ、さらには広大な関東平野を一望することができます。日の出、夕日、夜景など時間とともに変化をみせる風景は訪れる人に癒しを与えてくれます。大岩山登山の休憩施設としても活用されているこの場所からの眺めは、市民や観光客にとって心休まる景観となっています。
竹あかりによる足利まちなかにぎわい創出プロジェクト
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所在
家富町(通称:蔵風土) -
受賞理由
「竹あかりによる足利まちなかにぎわい創出プロジェクト」は、足利大学及び足利短期大学の学生が主体となって取り組んでいる活動です。里山において地域課題となっている放置竹林を伐採して竹あかりを製作し、市内各所に設置することで趣ある夜の景観を創出しています。また、劣化した竹筒を「竹チップブロック」に再利用し、市街地で必ずしも有効活用されていなかった土地に円形の広場を整備することでイベントの場を提供しています。この活動は、足利の美しい里山の景観を守るとともに市街地における魅力的な景観形成に貢献するものです。 -
団体名
足利大学&足利短期大学・地域連携支援事業 -
活動拠点
家富町2260(通称:蔵風土)、足利大学、足利短期大学 -
会員数
36名 - 結成年
平成27年(2015年)
山前公園パノラマ展望台
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所在
大前町1600 -
受賞理由
公園内の樹木の成長に伴い展望台からの眺望が失われつつあった山前公園で、「山前公園守る会」と「山前観光協会」が協働し、環境の改善に向けた活動を行うことで、公園開設当時のパノラマ眺望が復活しました。山前公園が当時の景観を取り戻したことについて地域住民へ周知するほか、地元の中学生と一緒に清掃活動などにも取り組んでいます。この活動は、美しい景観を維持するために日頃からのきめ細かな配慮と継続的な取り組みの大切さを再認識させてくれるものです。 -
団体名
山前公園守る会・山前観光協会 -
活動拠点
山前公園・山前公民館 - 会員数
19名(山前公園守る会)・29名(山前観光協会)
- 結成年
昭和61年(1986年)4月(山前公園守る会)・平成27年(2015年)4月(山前観光協会)
建築文化部門 建築・景観奨励賞
小松原邸
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所在
本城 -
完成年月
明治24年 -
受賞理由
明治時代に商家として建てられた小松原邸は、木戸門をくぐると手入れの行き届いた緑豊かな庭園があり、敷石のアプローチの先に古き良き日本の邸宅が姿を現します。両崖山風致地区の自然景観とも馴染むこの建築物は、庭園を含め懐かしく落ち着く空間を形成し、時代の移ろいとともに手を加えながら丁寧に住まわれてきたことがうかがえます。古きを思い起こさせる日本の伝統的建築物が今後も大切に保全されていくことが期待されます。
明治機械株式会社事務所棟
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所在
鹿島町1115番地 -
完成年月
令和5年4月 -
受賞理由
県道桐生・岩舟線の拡幅工事に伴い事務所棟の建て替えを行いました。新たな事務所棟には大きな連続窓が配置され、事務所棟の西側に植栽を設けることで潤いのある景観づくりに努めています。また、前面道路から建物を大きく後退させて配置することで、道路側への圧迫感を軽減し、工場全体が明るく開放的なイメージに一新されています。工場建築において、通りへの見え方等の関係性に配慮したひとつの好ましい事例として評価されます。 -
建築主
明治機械株式会社代表取締役社長日根 年治(東京都千代田区神田司町2-8-1PMO神田司町9F)
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設計者
石川建設株式会社一級建築士事務所松井 康則(群馬県太田市浜町10番33号)
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施工者
石川建設株式会社代表取締役社長石川 雅之(群馬県太田市浜町10番33号)
建築・景観賞(建築文化賞)ライブラリー
掲載日 令和6年8月26日
更新日 令和6年9月2日
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