足利市内で特別天然記念物「カモシカ」を見つけたときのお願い
カモシカ(ニホンカモシカ)
(写真は栃木県ホームページより)
種別
国指定特別天然記念物
所在地
地域を定めず(栃木県を含む29都府県)
指定年月日
- 昭和9年5月1日「天然記念物(史蹟名勝天然紀念物保存法)」
- 昭和30年2月15日「特別天然記念物(文化財保護法)」
カモシカ(ニホンカモシカ)とは
カモシカは、北海道と中国地方を除いた本州・四国・九州の山地丘陵地帯に生息する日本の固有種です。
学術的な貴重性が認められ、昭和9年に国の天然記念物に指定されましたが、第2次世界大戦後、良質な肉と皮を目的とした密漁等によって分布域が縮小し、地域的な絶滅の危機にありました。そのため、昭和30年に特別天然記念物に昇格指定され、保護政策がとられてきたことで、近年は個体数が回復し分布域が拡がっています。
カモシカは足利市内にも生息していると考えられ、山間だけでなく民家周辺にも出没することがあります。特別天然記念物カモシカの保護について、ご理解とご協力をお願いします。
カモシカの特徴
カモシカは偶蹄目ウシ科の動物で、ウシやヤギに近い種類です。
- オス、メスともに後ろ向きに伸びた2本の角を持ちます。
- オスとメスで体の大きさや角にほとんど違いがありません。
- 体毛は白色、灰色、灰褐色で、個体差があります。
- 主に単独で行動します。10月頃が繁殖期で、4月から6月に1頭、まれに2頭子どもを生みます。
- 草食動物で、早朝と夕方に採餌し、長時間座りこんで休憩しながら反芻していることもあります。
カモシカを見かけた場合
生きている場合
カモシカは比較的おとなしく、人に危害を加える動物ではありません。帰巣本能があり、しばらくすると山に帰っていきます。
手を触れずに、様子を見守ってください。必要以上に近づいたり、騒ぎ立てたりして、興奮させないようにしてください。
人身への危害のおそれがある場合
原則としてカモシカを捕獲することはできませんが、道路上で交通の妨げとなったり、事故等のおそれがある場合は、教育委員会事務局文化課文化財保護・世界遺産推進担当(Tel:0284-20-2230)にご連絡ください。
衰弱し、動けなくなっている場合
原則としてカモシカを保護することはできませんが、ケガや病気などにより、自力で立ち上がれなくなっている場合は、教育委員会事務局文化課文化財保護・世界遺産推進担当(Tel:0284-20-2230)にご連絡ください。
死亡している場合
教育委員会事務局文化課文化財保護・世界遺産推進担当(Tel:0284-20-2230)にご連絡ください。職員が現地で死亡個体の確認・調査を行います。
道路上で交通の妨げとなっている等の場合を除き、その場から動かさないでください。
子どものカモシカを見つけた場合
一見、親とはぐれて「迷子」のように思えても、通常は近くに親がいて様子をうかがっています。カモシカは一度人に捕獲されると、野生復帰が困難です。手を触れずに見守ってください。
カモシカを捕獲・飼育することは、特別の理由があって許可を受けた場合を除き、法律により制限されているため、おやめください。