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足利市立筑波小学校の存続を求める陳情に対する回答について

令和8(2026)年3月27日付けで筑波地区自治会連合会会長をはじめとする20名の代表の方から提出のありました「足利市立筑波小学校の存続を求める陳情書」については、本市教育行政における重要課題の一つとして、慎重かつ誠実に精査を進めてまいりました。
陳情に係る本市の回答につきましては、市の考え方を取りまとめ、令和8(2026)年9月17日付けで陳情書代表者様に次のとおり回答しましたのでお知らせいたします。

回答に関する市長コメント

pdf足利市長コメント(pdf 68 KB)

 

1   回答の結論(概要)

本市でも、全国的な傾向と同様、少子化による児童数の減少に伴い、学校規模が小規模化し、複式学級などの教育上の課題が生じています。

筑波小学校は、全学年単学級であり、今後、学級規模の小規模化も予測されています。また、分散進学の現状では、小中一貫教育の推進にも課題があります。
市内のどこの地域に生まれ育った子どもであっても、多様な仲間と触れ合い「豊かな社会性」と「自立心」を育む、質の高い教育環境を持続的に保障することが本市の責務と考えて、次のとおり回答いたしました。

(1)学校再編の推進

意識調査や説明会等を通じて寄せられた保護者や地域の皆さまのご意見や客観的データを真摯に受け止めたうえで、未来を担う子どもたちにとってより豊かな教育環境の実現を最優先に考え、「足利市立小・中学校の新たな学校づくり基本計画(以下「基本計画」という。)」に基づき、令和12(2030)年度の統合校開校に向け、筑波小学校、梁田小学校及び久野小学校の3校の再編を計画どおり推進いたします。

(2)検討委員会の立ち上げと対話を通じた対策決定

今秋より「新たな学校づくり検討委員会」を立ち上げ、当事者である保護者や地域住民の皆様に「委員」として直接ご参画いただき、具体的な対策を一つひとつ対話により協議・決定してまいります。

2   回答に至った主な理由

(1)当事者である保護者の声の尊重

意識調査期間中(令和8(2026)年6月17日~7月24日)に、筑波小学校の存続を求める会から特定の選択肢(「再考・見直し」、「現状維持」)へ誘導するチラシが筑波地区において全戸配布された中で、筑波地区の保護者の6割以上(62.67%)が基本計画に沿って、検討委員会を設置し、協議を進めることについて理解を示されています。
文部科学省手引(平成27年)の「直接の受益者である保護者の声の尊重」に基づき、この当事者の真意を最優先と判断いたしました。

(2)対話を重視した協議の必要性の認識

陳情書代表者懇談会(令和8(2026)年7月30日)において、出席された代表者19名全員から陳情の趣旨や地域の教育資源の継承、児童の心のケアに関する不安を直接拝聴いたしました。また、保護者説明会(令和8(2026)年8月27日)では、通学安全、放課後の居場所、回答時期など子育て・生活に直結する様々なご意見をいただきました。
こうしたご意見を踏まえ、対話を重視しながら、検討委員会で具体的課題として協議していく必要性を認識しました。

(3)検討委員会の設置による課題と不安の解決

保護者の懸念の多くは「具体策が見えないことへの不安」や「対話不足」に起因していると考えています。
基本計画で定めた進め方に沿って「検討委員会」を立ち上げ、保護者や地域の皆様と直接対話し、意見を反映しながら解決策を決定していくことこそが不安解消の最善の道と判断いたしました。

(4)教育体制の充実と地域連携

新たな学校では「教科担任制」「チーム担任制」やスクールカウンセラー等の配置強化により、一人ひとりに手厚い教育・心理支援体制を整えます。
自然体験、農業体験等の筑波地区の教育財産は「ドリーム・クエスト・プログラム」等を通じて地域全体で育てる関係へと発展・継承させていきますが、検討委員会を通じた対話の中で、協議を進めることが大切だと判断しました。

3   陳情書に記載された「7つの理由等」に対する本市の考え方(要点)

陳情書に記載された「7つの理由等」に対する本市の考え方(要点)

No 

陳情書の理由要旨  本市の回答・考え方(対応方針)
1 個別最適な学び(MIRAI教育)やきめ細かな支援指導には1学級20人前後の筑波小が最適であり、落ち着いて集中できる。

・全学年単学級による「6年間クラス替えが不可、人間関係の固定化」など、子どもたちの教育環境への影響を懸念している。

・多様な仲間と切磋琢磨する社会性の保障を最優先とし、新たな学校では「教科担任制」「チーム担任制」を一層推進し、きめ細やかな支援と豊富な集団活動の機会の双方を備えた質の高い教育環境を実現する。

2 3校統合で教員数がほぼ半減(養護教諭減)し不登校増加が不可避。校長・教頭減で学校経営リスクが高まる。

・教員数は、定数法に基づき、適切に配置され、「教員数が半減する」ことは、事実誤認である。

・教科担任制・チーム担任制により、複数の目で見守る体制を強化し、スクールカウンセラー等の配置により統合前から切れ目のない不登校予防・心理支援体制を整える。

3 多々良沼自然体験、農業体験、矢場川清流保全、ボランティア(エプロン先生等)など、筑波独自の教育力が失われる。 ・「ドリーム・クエスト・プログラム」を通して、新たな学校の児童の地域教材を生かした学習につなげていく。
・新たな学校では、コミュニティ・スクールを設置する。検討委員会を通じ、これまでのボランティアの取組や地域の知見を新たな学校づくりに反映していく。
4 1人1台端末(ICT)を活用して合同・遠隔授業を行えば、小規模校のままでも他校・海外と多様な意見交換が可能である。

・小学生の発達段階では、画面越しのみでなく、日々の学校生活の中で直接対面で触れ合い葛藤を乗り越える「実際の集団生活を通じた学び」が不可欠である。

・ICT遠隔交流は学習を深める手段として新校でも推進する。
5

バス通学になると地域との接点が激減し郷土愛を失う。また徒歩通学が無くなることで児童の著しい体力低下が懸念される。

・市負担(利用料無料)によるスクールバスを運行する。

・具体的な運行ルート・停留所は「通学部会」で保護者・住民と対話して安心安全な通学環境を確保する。

・適切な徒歩通学の距離設定等により体力維持や地域との接点にも配慮する。
6 きめ細かな小規模環境に魅力を感じて筑波地区に移住・住宅購入した保護者にとって、精神的・経済的不利益は甚大である。

・子育ての思いを真摯に受け止め、新たな学校において、きめ細やかな支援と豊富な集団活動の機会の双方を備えた質の高い教育環境を実現する。

・無料バス運行のほか、保護者の不安については、検討委員会等において具体策を協議・決定する。
7 地域づくりの核である学校を失うことで子育て世代が住みにくくなり、過疎化・高齢化が進み地域社会存続の危機を招く。

・新たな学校づくりは、子どもたちの「学びの保障」と「心の成長」を目指す施策として推進するものである。
・地域資源を生かした活性化に努め、学校跡地も含め、地域のニーズを踏まえながら、公共利用や民間活力の導入の可能性など、効果的な活用策を検討していく。

・今後も持続可能な地域づくりに努める。
末尾 1884(明治17)年開校以来140有余年の伝統があり、一時の判断で無にはできない。我々は過去に、そして未来に対しても責任を持たねばならない。 子どもたちが多様な仲間と触れ合い、たくましく未来を切り拓くために、各地域の伝統文化・地域資源を活かした質の高い教育環境を責任を持って保障することこそが、未来に対する行政の責任である。

4   回答書

pdf足利市立筑波小学校の存続を求める陳情に対する回答書(原本写し)(pdf 966 KB)

本市からの回答については、令和8年9月17日に足利市長から陳情代表者へ直接回答文をお渡しする予定でしたが、令和8年9月16日に陳情代表者から、「市長応接室での面談には応じられない」旨の文書のご説明がございました。担当職員から重ねて面談へのご出席をお願いしましたが、やむなく、ご意向を尊重し、回答は教育委員会事務局職員を通じて、お渡しする対応といたしました。

pdf足利市立筑波小学校の存続を求める陳情に対する回答について(ご案内) に対する当会の対応について(pdf 33 KB)

5   提出された陳情書

pdf陳情書(原本写し)(pdf 107 KB)

pdf署名(原本写し)(pdf 44 KB)

※陳情書は、代表者の氏名のみを公開とし、代表者の住所およびその他の個人が特定される部分については非開示処理をしております。
※署名は、個人情報保護のため氏名・住所等個人が特定される部分を非開示処理しております。

6   これまでの経緯

(1)回答期限(4月末)延期に関する対応

陳情受領時(令和8(2026)年3月27日)に、教育的・実務上の7つの理由を精査するため同期限での回答が困難である旨を事前にお伝えしました。

(2)署名用紙と陳情書本文の乖離

回覧署名用紙の記載(地域の高齢化・過疎化防止)に対し、陳情書本文には「教員減による不登校増加」「バス通学による体力低下」など新たな7つの理由が記載されていたため、慎重な検討を行いました。

(3)無記名保護者意識調査の実施(令和8(2026)年6月17日~7月24日)

基本計画及び文科省手引の「直接・将来の受益者である保護者の声を重視」に基づき、本音を把握できる無記名調査を実施しました。

※全体の回答率:37.6%、筑波地区の回答率:48.7%

(4)陳情書代表者との懇談会及び保護者説明会の実施

陳情書代表者懇談会(令和8(2026)年7月30日)において、出席された代表者19名全員から陳情の趣旨や地域の教育資源継承、児童の心のケアに関する不安を直接拝聴いたしました。また、保護者説明会(令和8(2026)年8月27日)では、通学安全、放課後の居場所、回答時期など子育て・生活に直結する様々なご意見をいただきました。


掲載日 令和8年9月17日
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教育委員会事務局 教育総務課
住所:
〒326-8601 栃木県足利市本城3丁目2145番地
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