室町時代に関東を支配した上杉憲実は足利学校を再興しました。

憲実は庠主を任命し、現在国宝に指定されている書籍を寄進するなど尽力しました。

なぜ、憲実は足利学校を再興したのでしょうか。足利は主君である足利家ゆかりの地であり、自身が直接管理した想い入れが強い地でした。

また、争いの多い時代に、将軍家・関東公方家の名字の地・足利は、ほかよりも安全な土地でした。

そこで、自身が大切にしていた貴重な書籍を寄進し、末永く残ることを願ったものと思われます。

※この内容は、足利市広報紙『あしかがみ』2019年12月号に掲載されています。

      上杉憲実像（模刻）〔史跡足利学校所蔵〕