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至誠通天(39) 誇りに思う気持ち

印刷用ページを表示する掲載日:2016年12月1日更新

足利市長 和泉 聡

   映像のまち構想を立ち上げて3年。激励や評価、時には批判やご意見をいただきながらこれまで進んできましたが、先日、ツイッター上に、足利の若者が「最近ほんと足利での撮影いっぱいだね~やっと地元をリスペクトできるよ~~」と書き込んでいるのを見つけました。


 若者の地元愛と自尊心を育てることに、この構想が大きな役割を果たしている。私も気付かなかったことです。「損得で考えるな」と普段、自分に言い聞かせながらも、ついつい「構想がいったい、どれだけの経済効果を与えるのか」と損得勘定での発想に陥りがちな自分を改めて戒めたのでした。


 その翌日、ほぼ全編を足利で撮影した『湯を沸かすほどの熱い愛』を観にいきました。昨年、私の母校である第二中学校で撮影中、主演の宮沢りえさんにごあいさつに伺っていたので、どんな作品に仕上がったか、ことのほか楽しみにしていたのですが、期待を遥かに上回る不朽の名作といっていい、家族愛の物語でした。余命わずかの患者を演じるため、減量したという宮沢さんの迫真の母親役。娘役の杉咲花さんは、NHK『とと姉ちゃん』の末っ子役で定評のあったその演技力を存分にみせてくれました。


 そして何よりも、物語の舞台が足利で、北仲通りの花乃湯、中橋、渡良瀬川、緑ヶ丘育成園、本庄記念病院など、私たちの日常の風景が出っぱなしなのです。私は映画の中で、夕日が差し込む町並みが出てくるたび、「足利とは、なんて美しい町なんだろう」と改めて思いました。そして心の中で、「こんな素敵な映画を足利で撮ってくれた、そのことを誇りに思う気持ちは、きっときっと、永遠に足利の人たちの心に残っていくに違いない」そうつぶやいたのでした。この『誇りに思う気持ち』こそ、どんな莫大な経済効果よりも尊いものだ、そう確信しています。