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至誠通天(46) ニーバーの祈り

印刷用ページを表示する掲載日:2017年10月1日更新

足利市長 和泉 聡

 市長として諸問題に向き合っていると、すぐには解決策が見当たらない難問も多いのですが、後ろ向きな気持ちに陥っては、いい判断は下せません。いつも前向きな姿勢を保つためには、時に発想の転換や気持ちの切り替えが大切になってきます。

 最近読んだ本の中で、キリスト教社会で口承されてきた『ニーバーの祈り』が紹介されていました。「神よ、願わくばわたしに、変えることのできない物事を受け入れる落ち着きと、変えることのできる物事を変える勇気と、その違いを常に見分ける知恵とをさずけたまえ」 。


 私はこれを読んだ瞬間、自分のヘアスタイルのことを思いました。髪の毛がないという事実は今更、どうすることもできない。しかしそれをどう捉えるかは、自分の気持ちの持ち方次第でいくらでも変えられる。つまり、髪の毛がないことを自分のマイナス要素として考えるのではなく、逆に自分のトレードマークとして積極的に活用し、プラスの要素に変えていく。


 自民党の小泉進次郎さんは昨年、ある会合で「悲観的な考えしか持てない1億2千万人の国より、将来を楽観し自信に満ちた6千万人の国の方が成功事例を生み出せるのではないか」と語って、満場の拍手を浴びたそうです。

 人口が減るのを食い止める努力はもちろん必要ですが、もし、減少が『変えることのできない物事』であったとしても、それを私たちがどう捉えるかは、『変えることのできる物事』であるはずです。悲観的にばかり捉えるのではなく、むしろ、引き締まった質の高い国家社会をつくっていく好機と捉えていく。欠点は捉え方次第では長所にもなるし、長所は欠点にもなる。すべて『ニーバーの祈り』に通じるところがあるなあ、と考えたのでした。