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至誠通天(17) 初訪中で感じたこと

印刷用ページを表示する掲載日:2014年12月1日更新

足利市長 和泉 聡

 9月下旬、友好都市締結30周年を記念した訪中団の団長として、中国・済寧市を訪れました。初の訪中でした。
 

 済寧の方には失礼ながら、のどかな地方都市を想像していましたが訪問してみると、すさまじい開発ラッシュ。至る所でマンション、オフィスビルなどの高層ビルが建築中でした。
 

 5日間の滞在中、何度も感じたのは、公衆道徳感の違いでした。初日に高速鉄道(日本の新幹線にそっくり)に乗った時のことです。車内の喧騒は、驚くばかりでした。移動の3時間半の間、車両の中で必ず複数の携帯電話の着信音が鳴り続ける、大声で話し続ける。訪問中、済寧市の職員の方にこの話をすると、「私は日本に行った時、新幹線の車両があまりに静かで驚いた。電話で話すときも、デッキに出たり、ひそひそ話をしたり。なんで、そんな必要があるのですか」と言われました。民族性と考え方の違いだなあ、と思いました。
 

 案内役に加わってくれたある若い男性は、手袋を作る高松市の日本企業に勤務しています。「日本企業の品質管理の素晴らしさを学んでいます」と話していました。中国がもつ開発の勢いに、繊細な品質管理の考え方が加わったら、鬼に金棒です。しかし、日本の考え方を中国に持ち込もうとすると、「日本かぶれしたのか。もっと、鷹揚でいいじゃないか」と反応する中国人も多く、なかなか浸透していかないという話も聞きました。
 

 済寧市の関係者のおもてなしの気持ちは、とても素晴らしいものでした。別れ際には「至らないところもたくさんあったと思います」と言ってくれました。論語や漢字など、私たちの主要な文化のルーツは中国にあります。この言葉に込められた謙虚さとおもてなしの気持ちには、私たちと相通じるものがあると思いました。